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■コオーディネーション能力とは

 例えば、キャッチボールの場面を思い浮かべてみてください。相手にボールを投げるとき、まず、目で相手との距離を測ります。そして、このくらいの距離ならこのくらいの強さで投げるとよいと判断し、そのために必要な力と動作でボールを投げます。このように、運動を行っているあいだ、身体と脳は常に情報のやりとりをします。運動ができる子というのは、そのような情報のやりとりがスムーズでバリエーション豊かであるためにそう映るのです。
 一方、運動が苦手な子は、相手の距離が測れなかったり、距離に対する力加減がわからなかったり、また、ボールを手から離すタイミングがつかめないためにうまくキャッチボールができません。
 対象との距離や力加減、タイミングをつかむ能力というのは、サッカーや器械体操など、キャッチボール以外の場面でも多く必要とされる能力です。脳が情報をキャッチし、判断して身体に伝え、身体が応える能力と言い換えてもいいでしょう。これがコオーディネーション能力です。そして、この能力を伸ばしていこうとするのがこの体育教室です。このような能力がもっとも伸びるのは一般に10歳前後までと言われています。筋力や持久力とは違い、低年齢のうちに取り組んだほうがよいのです。

■よく見 よく聞き よく考え、自由に表現できる子どもに

 指導者は子どもたちに「どうしたら」という問いかけをよく行います。そして、自分で考えたやりかたを、うまくできなくても失敗に終わっても、堂々と表現できる子どもであってほしいと思っています。そういった小さな体験が積み重なって子どもたちの創造力を育てるものと思い、声がけをしています。子どもたちがいずれ大きくなったとき、必要となった場面で、子どもたちがイメージしたとおりの動きができる頭と身体をつくってあげたいと考えています。
 新しいスポーツに挑戦したときに、必要な動きや技を短時間で習得できるようになる。創造的なプレイに発展させられる。そんな準備のできた身体と頭をつくる教室、土台をつくり育てる教室だと思ってください。そのような土台つくりができる時期は限られており、また、時間がかかるものです。(右図を参照)その土台もバランスのとれたものにしたいという思いから、さまざまな種目や用具を意識したメニュー作りをしています。
 土台ができて結果に結びつくには時間がかかるものです。また、結果が目に見えるものだとすれば、表舞台に現れるのは、華麗なパスであり、シュートであり、技です。コオーディネーション能力はそれらを生み出す土台です。表には現れないし、測ることも難しい。それでもコオーディネーション能力はとても重要な能力だと考え、活動しています。アプルスに入会してくださる保護者の皆さまにも、この思いを共有していただけたら幸いです。